愛されたかった悪女
「それは素敵ね、あの子がニューヨークに戻らない事には進まないでしょうから」


私は口元を緩ませた。


「どんな反応だったんだい?」


本を見せた時の亜希の反応を知りたいと思ったジョンだ。


「とてもショックを受けていたわ まあ、当たり前でしょうけれど あの本があれば私の思い通りに事は進むわ」


そこへ、チャイムが鳴った。


******


朝食を済ませたジョンは自分の部屋へと戻って行った。


さてと……あの子に決断を迫らなくてはならないわね。


すぐに決断は出来ないと思うけれど、何もしないでいればあの子はのうのうとハヤトの側に居るでしょうから。


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