私はペットです。雌犬です。

「…寒くないの?」

「寒い…です。でも、急だったから…」


こそこそと小さい声で会話をする

すると、部屋の扉がいきなり開いた

でも、クロの姿はクローゼットの扉が邪魔で見えてはいないだろう…


「な、なんですか?」

「んー…ケチャップってある?」

「えーっと…ケチャップは…」


最近台所に立っているのは、俺じゃないから分からない…


「…引き出しの一番下…」


俺が答えに困っていると、クロが小さな声で教えてくれた


「台所の引き出しの…一番下にあった…かも」

「そ?わかったわ」


パタンと扉が締まる

危なかった…

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