私はペットです。雌犬です。

「あの子は、一般人。貴方は芸能人。世界が違うのよ。残念だけど…もうあの子と会うことは無いわね。あの子にも、きつーく言っといたから」


ダメだ…
こいつと喋ってても、クロの居場所を吐きはしない

だったら…


「もう、聞かない。自力で探し出す…ってか、原山さん。帰ってよ」

「まぁ…今日は帰ってあげるわ。探せるものなら、探してみなさい?…出来るならね」


っと、怪しく笑って原山さんは出ていった

そして、静まる部屋の中…


「…心菜…」


彼女を呼ぶ、弱々しい俺の声だけが、人気の無い部屋に響いた

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