天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
「お、お初さん!」

目を丸くする啓太。

全てはお初の仕組んだ芝居。

流石の意地っ張り啓太とアリスカも、互いの身の危険が迫った時には本音が出るだろうという荒療治だったのだ。

「とはいえ、二人とも少し怪我させちゃったわね…ほら、保健室へ…」

言いかけたお初だったが。

「いえ、アリスカさんの手当ては僕が…リョウタさん」

啓太はもう一つの医師の人格、『リョウタ』を呼び出す。

「さぁアリスカさん、腕の傷を診ますから…ちょっと離れて下さい」

啓太がそう言うものの、アリスカは彼にしがみ付いたまま離れない。

まるで、もう二度と逃がさないと言わんばかりに。

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