天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ

言われるまま、技術室に入って座る。

しばらく肩を震わせて泣いていたアリスカだったが、ようやく落ち着き、泣き腫らした顔で室内を見回した。

…見覚えのあるものが置いてあった。

文化祭の時に功刀が作った、実寸大天神学園レプリカ。

文化祭の時、大工少女の遊園地の横に、天神学園の校舎が二つ存在した事に、生徒も教師も来客も度肝を抜かれたという。

功刀は日本で有名な芸術家としての顔もあり、その作品は『まるで何かに取り憑かれたような』と高く評価されている。

実は製作中は実際に何かに取り憑かれているらしく、何をしでかすのか分からないので近付くと非常に危険。

故に文化祭中もこの技術室に閉じこもったまま、誰も声をかけられずにいた。