俺はその時、どう行動するか。
「ってことは悠人は寂しく一人で泊まってんの?」





健二の台詞に俺は思わずギクッとする。



万が一綾音と泊まっていることがコイツらにバレたら、ヤバい。


特に里奈は澪の親友であり、バレたら即刻連絡が行ってしまうだろう。



俺は最悪のシナリオを頭に描く…


ここまでの不幸な事情を話したところで、許される訳…ねーわなぁ。


…絶対に隠し通さなくては。




「ま、まあな」


俺は平常心を装おって返事をする。



「じゃあ後で部屋行こうかな」


「部屋はダメだっ!…あ、いや、つか来る必要ねーし」




し、しまった!

声がデカくなっちまった…


健二は何かを感じ取ったのか面白そうに顔を近付けてくる。



「…なんか怪しいな今日のお前」


「!!」



こ…こいつ…勘が鋭ぇえ。


もしや綾音といる所をさっき見られていた?




「ハハーン、俺解っちゃったもんね」



俺の顔から血の気が引いていく……



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