SWeeT†YeN



「離しなさい! 竜司!」


さすが、元コアラ!

木にしがみついていた経験から、私を捕らえて離さない。


濡れた服が気持ち悪い。
バイ菌気軽国家のカナダから戻って、私も柏原も酷い風邪をひいたばかりだ。



竜司の腕を叩く。
だけど抱き締める腕をといてくれない。


「でも、こうしていると暖かいね……」



「離してよ!」


「キスしてくれたら……離してあげる……とか言ってみようかなぁ」



はぁ?


「嫌よっ!」


「そっ……そんな即答しなくてもいいだろ?」



「嫌なものは嫌よ!」




竜司は、ムッとした表情をした。



「僕は、本気で君のことが好きなんだ」


クリッとしていて普段は可愛いはずの瞳が、男らしく細められた。


「大好きだよ……昔から君の事が好きだった。可愛くて、いつもニコニコしてて……たまに訳のわからない事を言い出す君が大好きだ」





< 373 / 554 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop