SWeeT†YeN
「離しなさい! 竜司!」
さすが、元コアラ!
木にしがみついていた経験から、私を捕らえて離さない。
濡れた服が気持ち悪い。
バイ菌気軽国家のカナダから戻って、私も柏原も酷い風邪をひいたばかりだ。
竜司の腕を叩く。
だけど抱き締める腕をといてくれない。
「でも、こうしていると暖かいね……」
「離してよ!」
「キスしてくれたら……離してあげる……とか言ってみようかなぁ」
はぁ?
「嫌よっ!」
「そっ……そんな即答しなくてもいいだろ?」
「嫌なものは嫌よ!」
竜司は、ムッとした表情をした。
「僕は、本気で君のことが好きなんだ」
クリッとしていて普段は可愛いはずの瞳が、男らしく細められた。
「大好きだよ……昔から君の事が好きだった。可愛くて、いつもニコニコしてて……たまに訳のわからない事を言い出す君が大好きだ」