crazy broken
孤独な独房からのエスケープ!
空高く四角い窓は白い朝を知らせる。
ガチャッ
手足を動かす度に鎖が身体を締め付ける。
赤いランプが点滅している白くて細長い長方形の形をした車で運ばれてずっとここで拘束されている。
そして、今日は拘束が取れる予定だ。
白い服を着た人々が鎖を外してくれたので、一般病棟に移動である。
個室に通されて窓際のベッドに視線を移した。
大丈夫だ、この高さなら…
精神病院は自殺者を出さない為に大抵二階、高くても3階までが多い。
シーツを剥がして、シーツカバーを剥がして、ロープを作った。
そして、毛布を丸めて、着替え等荷物で膨らませて全部掛け布団で覆った。
しばらく、時間稼ぎだけど、何もなければ怪しまれる。勿論、中には録音テープで話すぬいぐるみの声が聞こえるようにしておいた。
声がして毛布を被っているなら、朝の交替の点呼はクリアをするだろう…
昼の点呼には、間に合わないだろうが…
カーテン越しに開いた窓を見なければ気付かれない。
そして、ピンクのカーテンを引っ張り、ベッドを囲んだ。
全部、燃やして、私だけをおいていく総てのモノたちへの復讐。
ガソリンと大量の薪を用意して、バリケードを作っていき、いっきに火の海にして総て終わらせてしまうのです。



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