先生と教官室2〜新しい道〜
………え?
あれ?あれれれ?
「今、先生僕もって…」
「言ったよねっ?!!」
「まじかよっ!!先生誰かに告んの?!」
「「「キャ―――ッ!!!」」」
教室中が興奮の渦に包まれていく。
皆は進藤先生の周りに集まって質問攻めをしだして、もうお祭り状態で…。
「ふふっ」
でも、そんな中に固まっている人物が一人。
あーあ、隠してるつもりかもしれないけど顔真っ赤だし。
これはきっと進藤先生も気づいてるだろうな。
「ちょっまっ……あーっもう質問禁止!!お前ら席つけっ!!」
…おい、おい、おいぃ?!!
ちょっと進藤先生!!
「あ……やべ」
あーあ、あまりに焦りすぎて本性出しちゃってるし。
これは、相当余裕が無くなってるな。
「先生っ、もしかして…今のが本性?!!」
「えーっ!!全然違うじゃん!!」
「や、その…違いますよっ!!今のは勢いでっていうか。
………皆さん!!もう話しは終わりにしましょう。校門に写真撮りに行きますよっ!!」
「あっ待てよ先生!!」
「逃げんなよっ!!」
生徒から猛ダッシュで逃げだした先生は、すごい勢いで教室から出て行った。
そして、皆もそれを追いかけるように教室を後にし、私達二人だけが教室に残った。
「おーい!!ふふっ、えーな!!私達も早く行こうよ。」
「あ、うんっ!!」
そうだよね。
好きな人があんな事言ったら期待しちゃうよね…。
隣でずっとソワソワしている恵那を横目に、私達も校門へと急いだ。