愛しい人へ
薄暗くなってきて私達は最後に観覧車に乗ろうと決めた。
もぅ夜前かぁ。
ビュー。
少し切ないと思ってる時に寂しそうな風がふいた。
寒ッッ
翔はまだしも・・・
上着を着ていない私は腕を擦って温める。
「寒いだろ?」
そういう言葉と共にフワっと翔が着ていた上着を被せてくれた。
キューン!!
ほんとに萌えるって!
顔を赤く染めてそっぽを向いてる翔。
「ありがと。」
そういい腕を通す。
まだ暖かい翔の上着。
「次の方どうぞー」
お兄さんが手招きをしている。
ゴンドラの番号は4番。
ガタン。
乗ると揺れるゴンドラは今にも落ちそうだ。
「そっちに座ってね!」
二人でバランスをとらないとグラグラ揺れる。
「綺麗だねぇ。」
うっとり夜景に見とれる。
街の灯りが、すごい綺麗で。
イルミネーションのようだった。
見下ろしただけでも沢山の人。
そんな中で翔と私が出逢えたなんて。
運命かも。。。
なんてね。