意地悪同期にさらわれました!

―――「離しなさいよ」

真横から声がする。

見ると野田が河西の肩を掴んでいる。
野田の顔が微かに怒っている。

コイツが………
この表情の時は……マズイ。


「おい…」

俺が話して暴走を止める前に、野田は河西の身体をそのまま押し退けて俺から引き剥がし、ドンッと突き飛ばした。

「!!!」

うわ…!


「きゃ!!」

「………」

野田は冷ややかに河西を見下ろす。


河西はそのまま床に倒れた。

こっ…こぇぇ…。
マジか、この女…。


「人のオトコに何してんの…?
あり得ないわ」






< 33 / 212 >

この作品をシェア

pagetop