意地悪同期にさらわれました!
これは、おかしい。
俺は何も彼女にされていない。
怒る必要なんてないだろ。
頭の中に一つの言葉が浮かんでくる。
――――……嫉妬……。
……そうなのか?
俺は…黒木に…嫉妬しているのだろうか。
ボタンを押そうとする指を引いて、クルリと向きを変える。
オフィスへと急いで戻る。
話?
聞いてやるよ。
俺が怒る理由なんかない。
それを証明してやる。
ゴリ子なんかに何を言われても、関係ないから。
俺が嫉妬したり、動揺したり、
するはずなんかないんだ。