Alien執筆言い訳日記(ブログ的な何か)
6月21日 シチュエーション・エロスを目指す


 とくにフルコンタクトの絡みがなくても性行為なんかなくてもエロい、ってのを目指そうというのが最近の自分の中のチャレンジです。エロいシーン無しの2次を初めて書きまして、それでもブクマやら評価点などもらえることがわかった。これ大きいです。でもエロくないと書くモジベーションがそもそも起きないので、No Sexで滾るシチュエーションをエロく書く表現力を身につけねばならぬのです。

 てなわけで、詩を書いた。だがぜんぜん代わり映えしない。エロ詩はいくらでも書けるっていうだけのことだったorz



『残り香』

炉の中の沈香が
君の着物に移っていて
その着物だけがこんな夜に
俺の傍らで眠っている

美しい指先からこぼれ落ちる
葉の色を思い出しながら
ベッドの上で香る抜け殻に溺れる
逢魔が時の飛び石に立ち
振り向いたその顔の憂いが
一晩中俺のことを考えていた
苦悩の残り香を聞くようで
その心を捕らえた瞬間の
征服感に悶えた

これから先の長い時間
俺は上り詰める
寸門陀羅、君の香りだ
頭頂に抜けるような清冽な
こんな清しいものがこんなに
淫らにさせるなんて卑怯だ
捕らえたはずの心を
掴んだ俺の指が震える
どうにかなりそうだ
壊して欲しいほどの

埋め合う隙があったことを
今更ながらに驚くのだ
気づかなかった俺も馬鹿だ
孤独など子供の戯言と
言い切っていたひと月前が懐かしい
引き返せない道を遠くに見やる
頑なな君の口から
俺が欲しいと吐かせるまでの

抜け殻に顔を埋めて
呼吸の半分を忘れた
吐息の中に怨嗟のような音を聞く
俺は君の全てが欲しいんだと





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