王子様は生意気ルーキー!?

三崎サイド

まったく、こいつらときたら...。

せっかくこんな遠くまで来たのに、いつもと全く変わらない。

でも.....なんとなく気づいていた。

ほんの一瞬だけど、たまに大河が結愛を見る目が悲しそうに揺れていたことに。

きっと大河も自分の気持ちを抑えることに限界がきてるんだろう。

本人は全くと言っていいほどに気づいていないみたいだし。

今のままじゃ、いつまでたっても変わらない。

それを大河は分かっているんだ。

何か仕掛けるんなら今日がチャンスだ。

きっとこの後.....。

私はそんなことを考えながら、

二人の関係が壊れてしまうような気がして、

ただ静かに祈ることしか出来なかった。
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