雲の上の景色
スタスタスタ。
俺の所に真理亜がやや早足で向かってきた。
「ねね、そやって気使うのやめてくんない?」
え?俺は意味がさっぱりだった。
寝起きで、特に俺は朝に弱いというのに・・。はぁ
「あっえっとえっと・・」
「だからそーゆーの!あんたわふつーにしゃべれないのかい?」
俺は真理亜の事をちょっとでもかわいいと思ったのを後悔した。
「わかりました」
「あのね、あんた「気を使う」ってゆー意味わからんのか?小学1年からやりなおしだ!や・り・な・お・し!」
本当にムカつく。真理亜は俺の顔を覗き込むように言った。
「ねね、一生のお願いがあるの!」
真理亜は何かを企んだかのようにニヤッと微笑んだ。
でも、なぜか俺は真理亜の事が嫌いではなかった。