契約恋愛~思い出に溺れて~

小さな変化

 それからまた、日々は過ぎた。

英治くんからも達雄からも、特別何も連絡はなく、

私も日常に戻ってしまえば仕事の忙しさで、色々なことをゆっくり考える余裕は無くなっていた。

気がつけば、達雄の誕生日も過ぎている。

綾乃ちゃんとはどうなったんだろう。

もしたった一人だったらと思うと、可哀想な気がしてくる。


英治くんに言われてみて、初めて分かった。
やっぱり、少しは好きだったんだ。

達雄と別れたことには何の不満もないし、その方が正しいだろうと今も思っているけど。

寂しさを埋めてくれる人は、誰でもいい訳じゃなかった。
達雄じゃなければ、駄目だったんだ。

寂しさや物悲しさを感じるのは、きっとそのせいだろう。

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