契約恋愛~思い出に溺れて~
嫌がられたら、どうしよう。
恋人でもないのにこんなメール。
でも、内容はおかしくないよね。
そうよ、紗優からのお礼だもの。
私がこんなにドキドキする必要なんかない。
「ママ、送った?」
「え? や、えと。今送る。ほら」
紗優に追い立てられる形で、送信ボタンを押した。
画面の中に手紙が送られていくムービーが表示されて、
急に恥ずかしくなって、やっぱり送らなければよかったかなと思った。
「おじちゃん、よろこんでくれるといいなぁ」
紗優は嬉しそうにそう言って、私にひっついてくる。
その体温に、癒された。
考えたって仕方ないや。
だってもう送っちゃったし。
ようやくそういう風に思えるようになった頃、携帯が着信音を奏で、私はまたビクリとした。