契約恋愛~思い出に溺れて~


「だって、嬉しいんだもん」

「ママ」

「紗優と英治くんが大好きだから」

「きゃー」


なんでか、紗優の方が恥ずかしがって階段を駆け上って行く。

ちょっと待ってよ。
私だって恥ずかしい。

小走りで階段を上がって紗優をギュッとつかまえる。


「あはは。ママ、離してよう」

「いやよ」


照れ臭さをごまかすために、ひっついたりくすぐったりして
二人でずっと笑い合った。


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