僕は生徒に恋をした
俺は豪雨の中、レインコートを着て再び山田の家に向かった。

雷も鳴り出していた。

山田の家に着き、インターホンを鳴らす。

すぐに出てもいいはずなのに、応対がない。

不信に思い、俺はドアノブに手を掛ける。

なぜかドアは開いていた。
さっき別れたとき確かに、山田が鍵を閉めたのを確認したはずなのに…。

俺は慌てて家の中に入る。

成り振り構ってられなかった。山田に何かあったに違いなかった。

「山田、いるか?」

停電してしまったのか、部屋の中は真っ暗だ。

「山田…」

山田はリビングで、頭を抱えながらしゃがみ込んでいた。

「せんせぇ…」

山田は俺の顔を見上げると、それだけやっとつぶやいた。
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