敏腕秘書の甘い罠【Honey*TRAP!! 番外編】
「……オイ梓――何があった?」



もはや白々しい前置きも
いらないと思い、オレは
梓とリビングに入るや
否や、ズバリと切り出す。



梓はピクリと肩を震わせ、
強張った顔でオレを見ると、



「――え? な、何が?」



「何がじゃねーよ。

ここ数日、ずっと様子が
おかしいだろ。

どうしたんだよ?」



そんな態度で、このオレを
騙せると思うなよ。



そういう思いを込めて
ジッと梓を見つめるが、
返ってきた答えは、



「べ、別におかしくなんか
ないよ」



という、そっけないもの。


_
< 35 / 111 >

この作品をシェア

pagetop