2 in 1

復帰

宇美は学校に再び行く決心をした。宇美は思った。負けちゃいけない。逃げちゃいけない。自分を否定してはいけない。ありのままの自分で歩き出す。これが私なんだ。木村宇美という人間は世界にたった一人しかいないのだ。私は私らしく生きていくのだと開き直るくらいでちょうど良いのだと思った。宇美の中で“僕”と“あたし”が和解した。誰かに恋することは罪だろうか?いや、そんなことはない。誰かを愛することは素晴らしいことだとわかった。例え相手が同性であっても。それを速水先生が身をもって教えてくれた。宇美は一生忘れられないだろう。
< 67 / 70 >

この作品をシェア

pagetop