追憶〜逢いたい人へ〜
私の周りの男子達は私のことを女子だとは全く思っていない節がある…。


だから余計に“送る”という言葉や、荷物を持ってくれるという好意が本当に嬉しかった。



そんな、いつも紳士で無口な孝雄も冗談言うし、じゃれあったりもする。

なかなか笑顔が可愛かったりもするんだ…。

だから絶対、隠れファンがいるはず…



でも…

もしかしたら…

私だけに見せる意外な一面だったのかもしれない。





急いで私も外に出て、孝雄に追い付いた。

しつこいようだけど山本先生の塾から私の家まで5分…


あっという間に着きたくなかったから、自転車を引きながら歩いた。


だって…

塾帰りの、孝雄とのこの時間は本当に楽しかったから…。


月曜日以外にも、こんな時間が増えるなんて思ってなかった…。

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