キスはおとなの現実の【完】
前回すでにわたしているが、今回新たにおなじ資料とカタログを用意してきた。
かばんのなかからとりだして、担当男性に手わたす。

最初は大上先輩が口をひらいた。

「前回おわたししたものから、なにかご検討いただけましたか」

担当者はカタログをぺらぺらめくりながら渋い顔をしている。
難色をしめしているのがひと目でわかった。
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