キスはおとなの現実の【完】
わたしは続けた。

「これはすごく個人的な意見ですけど、会社もおなじようなものと考えます。いろんな種類のものがおいてあるより、かたちが統一されているほうが、わたしだったら安心感がでるし、仕事のやる気もあがると思うんです。いろんなものがごちゃごちゃならんでいたり、集団のなかにひとつだけ違うものがはいっている光景って、すごく違和感がありませんか? わが社の商品はカラーヴァリエーションも比較的におおめですので、その秩序のなかでも、ひとりひとりの個性がちゃんとだせると思うんです」

興奮しすぎて、かなりこどもじみた言葉になってしまった。
< 140 / 224 >

この作品をシェア

pagetop