キスはおとなの現実の【完】
「やっぱり返します。だってカズトさん、昨日のんでなかったし、悪いですよ」

「また『さん』ていう」

酒屋の男の人は笑っていう。

「じゃあ、こうしましょう。今度、仕事帰りにでもうちの店にのみにきてください。その千円で」

なんともむちゃな理屈である。
きょとんとしていると、くわしく説明してくれた。
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