空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜




バイクについてるデッキからは
ギターを掻き鳴らす響き
ユウくんの歌声


ドラム、ベース、エンジンの振動


湿気を含んだ風が、あごの下と
ひじの辺りで シュウシュウと鳴る





線路下の川べり

のびきった夏草

サイクリングコース





もう少し行くと、隣町との境目
かなり低めの 鉄橋が見えるはず





―――― 雨



鉄橋の影だけを残し
白く焼けたアスファルトは
一気に黒く染まって行く



なんとなく、スピードを上げ

ゴーグルをつけたマサルさんとボクは
体を低くして そこを通り抜けた







< 139 / 206 >

この作品をシェア

pagetop