バニラ
けど、ね?

あたしは楽しそうに話をしている恭吾と南野さんから目をそらした。

彼が出てきたことによって、“邪魔者”だって思ってる自分がいた。

久しぶりのデートなのに…って、心の中で南野さんに毒づいているあたしがいた。

せっかくの恭吾とのデートなのに、あたしの心は複雑だ。

「恭吾。

あたし、ちょっと…」

声をかけたあたしに、
「いいよ」

恭吾があたしとつないでいた手を離すと、あたしは逃げるようにその場を去った。
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