そして天使は闇へ堕ちる
戸惑う者たち


ここ数日、リュリュカには気まずい日々だった


先日の一件で、ゼロと顔を合わせづらくなってしまった


まともにゼロの顔が見れなくて、ゼロの姿を見つければ逃げるように立ち去った


朝はゼロよりも遅く起き、夜はゼロよりも早く寝た


「はぁ」


深いため息が自然とこぼれる


リュリュカは宮殿の温室にて身を寄せていた


あの一件でリュリュカに少しの自由が許されたからだ


ずっと部屋にいればまたシェゾに捕まってしまうかもしれないから、定期的に身を置く場所を変える事になった


もちろん護衛付き。


と、云うよりは侍女付きで


しかも、18時になればゼロが直々に迎えにくる始末だ


「リュリュカ〜。お茶入れたよ」


パタパタと足音を立ててヴァイオレットはリュリュカの紅茶を運んできた






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