秘密な彼氏
「はい?」

何が言ってなかったの?

言われた私は訳がわからない。

美里はニーッと歯を見せて笑うと、
「私たち、つきあうことになりました!」

そう言って隣にいる中里くんと腕を組んだ。

その事実に、私が絶叫したのは言うまでもない話である。


その夜。

何ですか、これは。

「そうだったら早く言えって言う話なのよ」

ベッドに突っ伏した後、私はため息をついた。

って言うか、いつからそんな関係になってたの!?

知らなかった分、余計にへこんだ。

「あーやーめー♪」

隆志が私の名前を呼んだ。

へこむのを終了させると、躰を起こした。
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