秘密な彼氏
結局私は、彼を家の中へ入れた。

本当は玄関にほったらかしもよかったけど、私のせいで風邪をひかれても困るだけだ。

何より、彼がかわいそうだった。

シングルベッドを独占している彼を横目に、私はソファーのうえで朝を迎えた。


次の朝、目覚めると彼はいなかった。

ベッドは酒臭い彼の残り香つきだったけど、もう会うことなんてないだろうな。

その時の私はそれくらいしか思ってなかった。

しかし、それから数日経った日のこと。

「えっ…?」
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