秘密な彼氏
玄関からチャイムの音が聞こえた。

「今度は、私が行くよ」

ノソノソとベッドから出ると、散らばっていた下着と服を身につけた。

また上原さんかな?

いや、それはないか。

今朝きたばっかだし、1日に2回もくるなんてないか。

そう思いながらドアを開けたら、
「えっ?」

私は驚いた。

いや…たぶん1番驚いているのは、訪ねてきた本人かも知れない。

「君は、昨日の…」

上原さんは、戸惑っていた。

「で、おじさんたちには佐伯さんのことを話したのか」

「んなこと話してねーし」

ふてくされながら答えた隆志に、上原さんは呆れた顔をした。
< 152 / 170 >

この作品をシェア

pagetop