秘密な彼氏
あいにく、その状況になれていない私は戸惑うしか他がない。

だって、いきなり土下座だよ?

しかも、同棲の申し込みって!

「わ、わかった!

わかりました!」

とりあえず、首を縦に振ってうなずくことにした。

だって、どう断れって言うの?

土下座までしてなんて言えばいいの?

首を縦に振って状況を飲むこと以外、何も思いつかなかった。

「やったー!」

少年のように喜ぶ彼は、とても大人とは思えない。

彼の喜んだ顔は、一生忘れられないだろうと思った。
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