秘密な彼氏
「それよりも、行こうか?

こんなところで話すのもなんだから」

「うん」

私と中里くんは歩いた。

もちろん、手は繋がなかった。


ついたところは、映画館だった。

見ているのは、今話題のミステリー映画である。

中里くん、こんなの好きなんだ。

ミステリージャンルが少し苦手な私は、キャラメル味のポップコーンを片手に隣の中里くんにチラリと視線を向けた。

中里くんは、真剣にスクリーンに見入っていた。

私がこっちを見ていることなんか、気づかないって言うくらいだ。

隆志と映画に行ったら、ジャンルはやっぱり定番の恋愛ものなんだろうな。
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