秘密な彼氏
しかし、
「キスして?」

耳元で隆志がそのセリフをささやいた瞬間、頭の中が沸騰した。

な、何ですって!?

と言うか、何を言ってるの!?

当然、私はその言葉を無視した。

と言うか、する訳ない!

なのに、
「――ッ…!?」

手を繋いでいない方の手が胸に伸びてきたと思ったら、揉んできた。

「――ッ、うっ…!」

感じるもの、か…!

と言うか、感じない…!

出そうになる声を必死で押さえる。

同時に、隆志が1番後ろの席を選んだことに気づいた。
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