秘密な彼氏
何故なら、誰にも邪魔されずにこうして好きなことができるからだ。

知らず知らずのうちに、隆志と繋いでいる手に力が入る。

それを知ってか知らずか、胸を揉んでいる隆志の手がどんどん激しくなっているような気がする。

このドS!

口でそう言う代わりに、隆志をにらみつけた。

目があった瞬間、隆志は甘い笑顔を浮かべた。

「――キスしてくれたらやめてもいいよ?」

もうあきらめるしかない。

唇を突き出すと、待ってたと言わんばかりに隆志が唇を重ねてきた。

「――んっ…」

もう、映画どころの問題じゃなかった。
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