秘密な彼氏
そう思っても、時すでに遅しである。

「隆志、ごめんね?」

もう許してもらえないかも知れないけど、私は謝った。

「もう気にしてないよ」

ポンポンと、隆志の手が私の頭を優しくたたいた。

やっぱり、隆志だ。

隆志の久しぶりのぬくもりを感じながら、ホッとする。

「でも、まだ少し許さないかな?」

「…えっ?」

今、何て言いましたか?

隆志は私から躰を離した後、シャツを脱ぎ捨てた。

えっ、ええっ!?

脱いだシャツを足元に落とした後、隆志は床のうえであぐらをかいた。

「あやめからシて?」
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