戦国彼氏
…結局…


言えなかった……




気付いたときにはもう唯井新政は屋上にはいなかった。


「もうーッ!!市のバカァ!!!」


「おい。」





……え………


声をかけられて、後ろを振り向くとそこには清ちんが立っていた。


「…清ちん!!」



「…どうして唯井といたんだ?」


清ちんは冷静に、いつもとは違う口調。


「…え…っとぉ…それはッ」


「デートとかなんたら言ってなかったか?」


ひぎゃ!!


そこも聞いてたんですか!?


「…ご…ごめんッ!!清ちん!!」


私は昨日あったこと、今日のことを清ちんに話した。




「…そう言うことなの。清ちん。」


だからお願いですからチョップは勘弁!!



「なんで…お前は唯井新政と付き合いたくないんだ?」


「え?」


「浅井長政そっくりなんだろ?断る理由なくね?」



清ちんは不思議そうに私を見つめる。


「そっそれは…ッ!!うう…恥かしいよ!!」


「なんだよ?別に隠すことじゃないだろ?」







「せッ!!」


「せ?」



「戦国ゲーム以外の男の子をそんな風に見るなんて私にはできないのーーッ!!!」








…………………はい?


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