恋奏~love harmony~




「けれど…」


「けれど?」


「貴方に下心がないのはわかりました。
でも、俺たちと関わることは貴方にとってはマイナスになるかもしれない。

そうなったとき、勝手にでていくのなら今の内に出ていってほしい。


こっちの世界は半端に関わると痛い目にみるぞ。」


「…マイナスって……」


「貴方の家は金持ちでしょう?

金持ちは世間帯を気にしますから。」


「なるほどね。」


お父さんたちなら大丈夫だと思うけど
今となったら余計な心配はもっとさせたくない。

ソウだってすごくいい人だから悪いように言って欲しくない。


今度、話してみようかな。



今、あたしの状況とか。
この手紙のことも一緒に。



結局、この中身はまだ分からないけどいつかは見ておかなくてはならない。

これは両親が私に残した最後のものかもしれないし。




それにソウのいるこの場所はきっと…



「あ。」


「どうしました?」



「みんな帰ってきた」



「え?」





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