銀杏


………

怒らせちゃった?

…どうしよう。素直に言えばよかった。
恥ずかしさの方が先に立って…。
奥さん失格?
……はあ、自己嫌悪。
今のは惚け過ぎた私が悪い?
夫婦になるとみんなそうなの?
尊だけがスケベじゃないの?
一緒にお風呂に入ったのだって、大人に…いや、結婚して初めてだったし。

これでも恥ずかしさを我慢して頑張ったんだけどな。

尊のものだと認めてしまえば、何をされるのか不安で…言えなかった。

こんなこと友美に訊けない。
ましてやお義母さんになんてとんでもない。
……お母さんがいたら相談できたのかな。



用事を済ませて部屋に行くと、尊は既にベッドに入って背中を向けている。

「寝たの?」

髪を触ると濡れていて起きているのが分かった。

「髪…乾かしてあげる。」

黙って咲の言う通りに起き上がってじっとしている。




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