四竜帝の大陸【青の大陸編】
「その‘かけら‘は必要無い。すでに再生し終わっている」
「じゃあ、平気なんだ。良かった~」

焦って損しちゃった。
でも、竜って凄いっていうか……私の常識外生命体だ。
これから色々と教えてもらわなきゃ。
うん。
‘つがい‘なんだから相互理解が早急に必要だよね。

昨夜の部屋は、すぐ近くだった。
寝ちゃった場所からテラスが確認できた。
毛布と枕を抱えて戻った。
ハクちゃんは自分が持つと言ってくれたけど、辞退した。
だって私が使ったものだし。
それに、小型犬サイズのハクちゃんがこれを運ぶのは無理だと思ったから。

「我はかなり力があるのだぞ」

とか言ってたけど、疑わしい。
体重はめちゃくちゃ軽いし。
しかも精神的ショックで壊れ、崩れるような身体の作り! 
繊細というか……ガラス細工みたいな生き物に違いない。
その脆い身体だから、再生能力が発達したのかな? 
今後ともハクちゃんの取り扱いは注意しなきゃ。
力いっぱい抱っこしたら、ぼろぼろと砕けちゃうかも……

「さて、毛布は畳んでここに置いてっと。ここに洗面所とかついてるかな?」

顔と手を洗いたい。
そういえば……トイレにも、行きたくなってきた。
この世界のトイレ文化って、どうなってるのかな? 
温水洗浄装置や温風乾燥装置が当たり前な、日本レベルな設備は無理だとしても。
便座のあるトイレであって欲しい~っ!
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