四竜帝の大陸【青の大陸編】
銀のトレーをダイニングテーブルに置き、私は椅子に腰掛けた。
自分ですると言ったんだけど、カイユさんは白い手袋をしたまま私の手かミルクパンを奪い、にっこり笑いながら言った。
「料理は苦手ですが、これくらいは出来ますわ。カイユにおまかせください」
「え? お料理苦手なの!?」
才色兼備で完璧な女性だと思っていたので、その言葉にちょっと驚いてしまった。
「はい。必要性が無いもので……ダルフェが“ああ”ですから」
なるほど。
納得です。
「私、母に似て料理も裁縫も駄目なんです。唯一できる料理は……お茶を淹れることかしら?」
お茶?
お茶って料理なんだろうか……。
「カイユの淹れてくれるお茶はとっても美味しくて、私は大好き」
「そうですか? ありがとうございます」
ほんのちょっと頬を染めて嬉しそうに微笑むカイユさんは、とっても綺麗で可愛かった。
お茶は料理。
うん、そういうことに致しましょう!
ミルクパンで冷えてしまったポタージュを温めながら、カイユさんは『本日の予定』を教えてくれた。
午前11時に、私はダルド殿下に会う。
私がダルド殿下に会う場所はお城の大広間でも、竜帝さんの執務室でもなく。
私が暮らしている南棟……温室に決まったのだと教えてくれた。
ハクちゃんにも相談は一切しないで、竜帝さんが全て1人で決めた。
それに対しての不満は、私には無い。
<青の竜帝>として、彼が決めたことだったから。
自分ですると言ったんだけど、カイユさんは白い手袋をしたまま私の手かミルクパンを奪い、にっこり笑いながら言った。
「料理は苦手ですが、これくらいは出来ますわ。カイユにおまかせください」
「え? お料理苦手なの!?」
才色兼備で完璧な女性だと思っていたので、その言葉にちょっと驚いてしまった。
「はい。必要性が無いもので……ダルフェが“ああ”ですから」
なるほど。
納得です。
「私、母に似て料理も裁縫も駄目なんです。唯一できる料理は……お茶を淹れることかしら?」
お茶?
お茶って料理なんだろうか……。
「カイユの淹れてくれるお茶はとっても美味しくて、私は大好き」
「そうですか? ありがとうございます」
ほんのちょっと頬を染めて嬉しそうに微笑むカイユさんは、とっても綺麗で可愛かった。
お茶は料理。
うん、そういうことに致しましょう!
ミルクパンで冷えてしまったポタージュを温めながら、カイユさんは『本日の予定』を教えてくれた。
午前11時に、私はダルド殿下に会う。
私がダルド殿下に会う場所はお城の大広間でも、竜帝さんの執務室でもなく。
私が暮らしている南棟……温室に決まったのだと教えてくれた。
ハクちゃんにも相談は一切しないで、竜帝さんが全て1人で決めた。
それに対しての不満は、私には無い。
<青の竜帝>として、彼が決めたことだったから。