四竜帝の大陸【青の大陸編】
「メリルーシェ?」
メリルーシェ。
帝都に来る途中に寄った、バイロイトさん達のいる国。
メリルーシェの第二皇女……皇女様ぁああ!?
本物だ、本物のお姫様だ!
「お、お友達?」
お友達。
一応言ってみたものの、そうは思えない。
「お友達? 我に“お友達”とういうのはいない」
あ。
ちょっと待って、私。
これ以上、訊かない方がいいかも……あぁ、駄目!
訊きたい、知りたい。
思い切って、訊いちゃおう!
「でも、知り合いでしょう? あのお姫様とは、そのっ……」
元恋人、だったとしても。
先代魔女さんとの事を知った私だもの、それくらいじゃ驚かない自信が……正直、複雑な心境ですけれど。
「あれは」
ハクちゃんは、言った。
「我の愛人……」
「あっ、愛人っ!?」
あ、あああ、あいじっ……恋人じゃなく、愛人!?
「……らしいのだ。ランズゲルグが言うには、な」
しかも、女神様公認のっ!?
「ハクちゃん、あ、ああ愛人がいたのっ!?」
「さあ?」
「さあって、ハクちゃんったら、なに言ってるのよ! 自分のことでしょう!?」
ハクちゃんの髪を両手で力いっぱい掴んで声を上げた私に、天然系魔王様な旦那様は容赦無い追撃の一言。
「愛人の認定基準が、我にはよく分からぬのだ。我とあれの間には単なる肉体関係しかないのだが」
「………に、肉体関係しか!?」
「あれの地位と身体は知っておるが、名すら知らぬ女なのだ。それでも世間一般では愛人となるのだろうか?」
「なっ!?」
知ってるのは地位と……かっ、身体!?
しかも、名前は知らないなんて!
なによそれ、有り得ない~っ!!
「りこはどう思う?」
「え、あの、それはっ」
うわっ、なんで私に訊くのよ!
首をかしげて可愛らしく訊いたって、内容がちっとも可愛くないよハクちゃん!
メリルーシェ。
帝都に来る途中に寄った、バイロイトさん達のいる国。
メリルーシェの第二皇女……皇女様ぁああ!?
本物だ、本物のお姫様だ!
「お、お友達?」
お友達。
一応言ってみたものの、そうは思えない。
「お友達? 我に“お友達”とういうのはいない」
あ。
ちょっと待って、私。
これ以上、訊かない方がいいかも……あぁ、駄目!
訊きたい、知りたい。
思い切って、訊いちゃおう!
「でも、知り合いでしょう? あのお姫様とは、そのっ……」
元恋人、だったとしても。
先代魔女さんとの事を知った私だもの、それくらいじゃ驚かない自信が……正直、複雑な心境ですけれど。
「あれは」
ハクちゃんは、言った。
「我の愛人……」
「あっ、愛人っ!?」
あ、あああ、あいじっ……恋人じゃなく、愛人!?
「……らしいのだ。ランズゲルグが言うには、な」
しかも、女神様公認のっ!?
「ハクちゃん、あ、ああ愛人がいたのっ!?」
「さあ?」
「さあって、ハクちゃんったら、なに言ってるのよ! 自分のことでしょう!?」
ハクちゃんの髪を両手で力いっぱい掴んで声を上げた私に、天然系魔王様な旦那様は容赦無い追撃の一言。
「愛人の認定基準が、我にはよく分からぬのだ。我とあれの間には単なる肉体関係しかないのだが」
「………に、肉体関係しか!?」
「あれの地位と身体は知っておるが、名すら知らぬ女なのだ。それでも世間一般では愛人となるのだろうか?」
「なっ!?」
知ってるのは地位と……かっ、身体!?
しかも、名前は知らないなんて!
なによそれ、有り得ない~っ!!
「りこはどう思う?」
「え、あの、それはっ」
うわっ、なんで私に訊くのよ!
首をかしげて可愛らしく訊いたって、内容がちっとも可愛くないよハクちゃん!