最後の恋、最高の恋。


「お、ねえ、ちゃ……」


息も絶え絶えながら、これだけは聞かなくちゃと思った。

だからお姉ちゃんを呼んだのに、当の本人は「あらあら、どうしたのそんなに息切れして……。 水飲む?」と、私の頭の中の混乱状況を知らないからすごく呑気だ。



「告白されたんだけど……!」


そんなお姉ちゃんに今の私の状況を知ってもらうために、勢い任せに一息に衝撃の事実を言ったのに、返ってきた反応は


「え? もう告白したのアイツ! 早すぎでしょ」


と、なんとも期待を裏切るあっさりとした反応だった。

……え?

ってことは、坂口さんの言っていたことは本当ってこと!?

坂口さんはお姉ちゃんを好きなんじゃなくて、私のことが好きなの!?


愕然としている私をしり目に、お姉ちゃんはいったんリビングに消えて、コップ半分に入った水を手にして戻ってきた。
はい、と手渡されたそれを一気に飲み干して、なんとか呼吸を落ち着かせた私は、ゴクリとつばを飲み込んで再度確認する。

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