最後の恋、最高の恋。
だって断られると思ってた。
“ずっと友達でいよう”って言われると思ってた。
だから予想外の答えに、私はもうバカみたいに声を出して泣いた。
こんな声を出して泣くのは子供のころ以来だ。
いつでもこんな風に声をあげて先に泣き出すのは美月で、私はそれを慰める役だったから、こんな風に泣いたのは物心ついたときから一回もないことだった。
「えっ、ちょっ、春陽!? なんで泣くんだよ!?」
私の今までにない泣き方に、むしろ誠人君の前で一回も泣いたことがないから、誠人君は急に泣き出した私にあたふたと目に見えて狼狽していた。
それが嬉しくて、恐々と、でも優しく頭を撫でて、背中をさすって「泣き止めよ、な?」と声をかけてくれる誠人君が好きで堪らない。
「おっまえ、ホント、大人なんだか子供なんだかわかんねぇな」
呟いた言葉も、優しさが滲んでていて全然不快にならない。
むしろそんな言葉さえも愛しく思えるんだから、両想いってすごい。
「俺以外の男の前で、無防備になるなよ」
ぎゅっと抱きしめられながら、耳元で囁かれた言葉。
私を独占したいと言ってるような言葉に、“あぁ、本当に誠人君私のこと好きでいてくれてるんだ”と安心したら、余計に涙が溢れた。
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