30才の初恋

屈折愛

怖いんですけど、何で怒ってる訳?斗真が悪いのに、私が怒ってるんだからね。




「明日美、あの男と知り合い?」



知らないわよ。無視してやるんだから、斗真からの連絡を待ってたのに、斗真は連絡してくれなかった。



「あの人清水建設の副社長だよ。何回か会った事がある。」




「もしかして、明日美を泣かせた男。」




弘平聞こえてるから、斗真がこちらに向かって来た。



慌てて立とうとして、椅子から落ちてしまう。




「明日美、大丈夫?」




弘平が起こしてくれようとした所に、斗真が突然現れた。



「おい、俺の明日美に触るな。」




「あんた誰?」




弘平が斗真を睨む。




「明日美は俺のだ。」




暴れて抵抗する私を担ぎ上げた。




もうなんなのよ、突然現れて何でこんな事するの。




下ろしなさい!




「うるさい黙れ!」




尻を叩かれた。




痛い!



もう、なんで、叩くのよお。



あ、お尻にもカイロ入れてて良かったわ。











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