30才の初恋
家に食事をして帰るから遅くなると電話すると、何故か拍手喝采。

円香には初日からやったねと誉められた。


帰りが遅くなることって誉められるものなのか、疑問だ。


「家に連絡いれたんだろ。遅くなっても大丈夫なんだな。」


なんか、なっとくいかないけど。



「食事して帰るから遅くなると言ったら、誉められた。」


「円香らしいな。」



宗次郎は円香知ってたっけ?


「ママ早くケーキ屋さんにいこ。」


そうだったね。


奈歩ちゃんがそっと手を繋いで来た。


「奈歩ちゃん、ケーキ屋さんにいこうね。」


この笑顔癒されるな。


「うん、今度はママとケーキ作りたい。」


今はこのままの約束をしてもいいかな。


「又一緒にケーキつくろ。」


そんなに喜ばれると、少し胸が痛んだ。


「ママ約束だよ。」


ちょっと待った、ケーキ作った事ないし、料理も出来なかった。


困ったどうしよう、料理学校にでも通うしかないのかな。


何処までもバカなんだか。


「明日美、出来ない約束はするなよ。」


「パパ、ママを怒らないで、怒るとママお空に帰ちゃうよ。」


奈歩ちゃん、ごめんなさい。


「奈歩、パパが悪かった。」


夕食は奈歩ちゃんの好きなハンバーグを作る事になった。


ハンバーグの作り方も知らなのに。


今まで本当に何をしていたのだろうか。


20年も引きこもっていた自分情けなかった。










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