彼氏の余命を知ってる彼女。


「…それが唯一の方法…」


「そうだ。本来はこの場所に来る人間などいないから、身代わりの方法が出来るなんてあり得ないが、こうやって君のような人間がここに来てしまった時点で身代わりの方法が使用出来る」


死神が遠い目をしながら淡々と話す。


…ってことは、誰も身代わりの方法を使ってことがないってことだよね…。


それに、この方法はここに来た人しか出来ないんだ…。


死神の言葉を聞いてふと思う。


死神からしても前代未聞の方法、それも私からしても残酷な。


それを出来る勇気なんて私にはない。あるはずがない。


    



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