『好き』なんだよ…
あたしは無理やり、裕を部屋から追い出した。


まだ、慣れない制服に素早く腕を通して、部屋を出た。


「おっ! 結構似合ってるじゃん!! 」

なっ…/// そんなこと言われたら…///


「あ…ありがと…///」


「何~? 照れてんの~?? 」

うぅ~~~~~~~

「…っ、照れてない!!」


嘘…ホントは、すごいうれしい…///


あたしたちは、小さい頃からいつもこんな感じ。


裕が何か私のことをいうたびに照れて、思ってることとは全く逆のことを言ってる。


「瑠花ー!! 早くごはん食べて学校行きなさいよー!! 」


リビングから、お母さんの声がした。


「はーい! 」

返事をしてリビングに向かった。


朝ごはんを口に放り込んだ。


そんなあたしを隣で見ている裕。


視線を感じて恥ずかしい…///

「あら、裕くん。来てたの。朝ごはん食べてく?? 制服姿カッコイイわねぇ。」


突然キッチンから現れたお母さん。


「おはようございます!! 麗奈さん!! でも、今日は家で食べてきたんでまた今度お邪魔します!! 」


麗奈っていうのはあたしのお母さんの名前。


「おばさん」って言われたくないんだって。


あたしの家と裕の家が隣にあるのは、お母さん同士の仲が良くて、2人とも結婚したら、家を隣に建てようって約束したんだって。


だから、お母さんは裕とも仲がいい。


裕とお母さんが話しているのを見ながらそんなことを考えて朝ごはんを食べ終えた。


「いってきます。」




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