ジェフティ 約束
 反対に自分は、自分の身一つ守ることができないほんの子供だということを、いやがおうにも実感する。
 ラルフは唇をかんで、背後から聞こえてくる男たちの悲鳴に耳をふさいだ。


 ――さてと……。
 シェシルは剣を構えなおして、甲冑に身を包んだ男たちの方を振り返った。遠ざかるラルフの乗った馬の足音が、シェシルの気持ちを落ち着ける。この他にもノベリアの兵士が草原をうろついていないとは限らないが、それでもこの場から逃がすことができた。
 ――今まで、こんな用心棒のようなことはしたことがなかったな。私は何をこんなにも必死になっているんだろう。
 こんなことには慣れていないのだ。らしくないなと心の中で苦笑する。
 どうやら兵士たちは、この剣の正体にも気がついたらしい。
 ――私の正体もわかってしまったか。
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