ジェフティ 約束
「俺、何かした?」
「何かした?じゃない!!こいつが何をしたのか、まだ気が付かないのか、この馬鹿!!」
 シェシルの怒りに満ちた声が痛いほど全身に突き刺さる。
「こいつはな、街のはずれでこれを抱えて歩いてたんだ。いいか、ラルフ。荷物を盗まれたんだ!」
 ラルフはきょとんとし、シェシルが傍らにどさりと置いた荷物とインサをかわるがわる見た。
「なんで?」
 ラルフはつぶやく。
「まったく、何でもかんでも信じやがって。お前がそいつを信用していたってな、現実はこの通り、そいつは泥棒なんだよ。お前なんていいカモだ」
「本当なのか?……インサ」
 ラルフはインサのほうを見ることができないままつぶやいた。情けない気持ちと、裏切られた気持ちで心がざらざらする。今まで、騙されたり裏切られたことなんて一度もなかったのだ。
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